必読の23人
(内容紹介は各文庫目録より抜粋しました)
名前 (生没年) 国名
書名(文庫名)原著刊行年 [分野]
(1) S.フロイト Sigmund Freud (1856-1939) オーストリア
精神分析入門 上下(新潮文庫) 1917年[精神分析]
精神病の命名と分類に終始していた伝統的精神医学に対し、 自由連
想の採用という画期的方法によって症状の隠された意味を探る精神分
析を創始して、 二十世紀文学にも多大な影響を与えたフロイト。 1915年
から17年までウィーン大学で一般向けに行われた講義の記録。
(2) Lヴィトゲンシュタイン Ludwig Wittgenstein (1889-1951) オーストリア
論理哲学論考(岩波文庫) 1921年[哲学]
「語りえぬものについては、沈黙せねばならない」という衝撃的な言葉
で終わる本書は、ウィトゲンシュタインが生前に刊行した唯一の哲学
書。 体系的に番号づけられた短い命題の集積から成る、 極度に凝縮さ
れたスタイルと独創的な内容は、底知れぬ魅力と危険に満ちている。
(3) E.フッサール Edmund Husserl (1859-1938) オーストリア
ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学 (中公文庫) 1936年 [哲学]
現象学の始祖フッサールがその最晩年、ナチス非合理主義の嵐が吹
きすさぶなか、近代ヨーロッパ文化形成の歴史全体への批判として秘
かに書き継いだ現象学的哲学の総決算。
(4) M.ハイデガー Martin Heidegger (1889-1976) ドイツ
存在と時間 1,2,3,4 (岩波文庫) 1927年 [哲学]
「存在すること」 の意味はなにか。 「現存在の存在」とはなにか一
1927年、 マルティン・ハイデガー(1889-1976) は 『存在と時間』を発表、
ギリシア以来の「存在」の問いに新たな光を投じ、 哲学界の地形を一挙
に変容させた。
(5) J=P. サルトル Jean-Paul Sartre (1905-1980) フランス
存在と無Ⅰ,ⅡI,Ⅲ (ちくま学芸文庫) 1943年 [哲学]
人間の意識の在り方 (実存)を精緻に分析し、存在と無の弁証法を問い
究めた、サルトルの哲学的主著。 20世紀フランス哲学の古典として、ま
た、さまざまな現代思想の源流とも位置づけられる不朽の名著。
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(6) M.フーコー Michel Foucault (1926-1984) フランス
知の考古学(河出文庫) 1927年 [哲学]
あらゆる領域に巨大な影響を与えたフーコーの最も重要な著作。伝統
的な「思想史」と訣別し、歴史の連続性と人間学的思考から解き放たれ
た「考古学」として開示する。 それまでの思考のありかたに根底から転
換をせまる名著。
(7) J.デリダ Jacques Derida (1930-2004) フランス
声と現象 (ちくま学芸文庫) 1967年 [哲学]
デリダは、フッサールを読むことによって、「読む」とは何か、「書く」とは
何かを根底的に考え直した。 現象学的批判という方法が「形而上学的
全てそのもの」だということを暴き出し、 その困難な作業の中から、「脱
構築」 「差延」 「エクリチュール」・・・といった「操作子」が産み出された。
(8) G.ドゥルーズ Gilles Deleuze (1925-1995) フランス
アンチ・オイディプス 上下(河出文庫) 1972年 [哲学]
無意識論、欲望論、身体論、国家論、資本論、 芸術論・・・・・・すべてであ
ると同時に厳密な哲学の書。 来るべき思考と実践へ向けてマグマのよう
な文体で書かれた二〇世紀最大の思考の挑発。
(9) C.レヴィ=ストロース Claude Lévi-Strauss (1908-2009) フランス
悲しき南回帰線 上下 (講談社学術文庫) 1955年 [文化人類学]
文化人類学者としての限りなき自己追求と、 無であるが故にあまりにも
悲しき熱帯の様相を交叉させながら、カドゥヴェオ族など四つの部族調
査をおこない、その成果を本書『悲しき南回帰線』において見事に結実
させた。 世界の文化人類学界に一大転機をもたらした不朽の名著。
(10) U.エーコ Umberto
Eco (1932) イタリア
記号論 IⅡI (講談社学術文庫) 1976年 [記号論]
記号とは何か。 諸研究の成果をふまえて基本概念・理論を体系化。 言
語、思想、 芸術・文化の種々層が実は記号現象として捉えうることを示
し、意味の生成・伝達にかかわるあらゆる現象を統合的に捉える方法を
追究する、壮大な思索の軌跡。
(11) T. イーグルトン Terry Eagleton (1943-) イギリス
文学とは何か 上下(岩波文庫) 1983年 [批評]
欧米の文学理論の潮流を初心者にも分かりやすく解説するすぐれた
入門講義。 明確な視座に立ち、 読者の思考を刺激し触発する、 「20世
紀の古典」。
(12) M.ヴ
プロテ
義の
(13) J.
(15
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